御聖体と聖母の使徒トップページへ    聖人の歩んだ道のページへ     不思議のメダイのページへ    聖ヨゼフのロザリオのページへ


聖ユリアノ看護人                              記念日 2月12日




 旅人と渡し守の守護者とされているユリアノは若いときに、普通の常識で考えたらあり得ないような大罪を犯した。それはある日彼が自分の城に帰り寝室に入った時、二人の人が寝台に寝ていたので侵入者と思ってその場で切りつけて殺してしまったのであった。ところがその二人はユリアノの両親であったのである。彼らは外出先から帰ったときにあまりに疲れていたのでユリアノのベットに入ったが、ベットにかけてあった布が両親の身体を覆っていたのであった。
 その瞬間ユリアノが抱いたもう一つの疑いは、どこかの男性がユリアノの妻と寝ていたのではないかということであった。しかし彼女は教会に行っていたのである。彼女が帰って来るなり、取り乱した夫が出てきて、自分はもはや立派な人々といっしょに暮らすことはできないから、彼女と別れて城を出ると告げた。しかし彼女はそれを拒絶した。二人で彼の罪を償うことを決め、城から出て、流れの急な川のそばに行き、貧しい人々のために病院を建てた。そのほかにユリアノの罪の償いの為に、急流を渡る旅人たちを助けることにした。

 それから数年の後、ある寒い夜にユリアノは河の向こうから助けを求める声を聞いたので、行ってみると、一人の男が凍死しかけていた。ユリアノはその者を連れて帰って自分の床に寝かせ暖めて生命を取り戻させた。その者はらい病者であったが、ユリアノはかまわずに彼を看護した。
 彼が回復したときに分かったことは、神がこの人を遣わしてユリアノの親切を試されたということだった。「ユリアノさん、神様はあなたの償いを受け入れられました。私は神様からこのメッセージをあずかって来ました」と、その男は言った。